Feature疾患と症状 うつ・不眠症

Depression うつ病

軽症のうつ病の人は最近増加しており、抑うつ気分と興味または喜びの喪失が中心的な症状です。
生活の上では、五月病でみられるような症状のほか、「仕事や家事などが以前のようにテキパキこなせない」、「考えがまとまらない」などの症状がみられます。
また、軽症のうつ病の場合、他にはっきりした症状がなく、朝早く目が覚めてしまったりする、睡眠障害だけが目立った症状としてあらわれることもあります。
特に、目が覚めたとき、ひどく憂鬱な気分になったり、疲れやすく、休息をとってもなかなか回復しなかったりするような場合は、うつ病が原因で睡眠障害になっている可能性があります。

うつ病には次のような症状があります

身体症状 寝つきが悪い、朝早く目が覚めて眠れない、寝起きが悪い、食欲がない、疲れやすい、頭や体が痛む、体重減少
精神症状 憂うつ、くよくよする、自分を責める、いなくなってしまいたい、集中力の低下、何をするのもおっくう

最近ではこのような症状に、脳の中の神経伝達物質の働きが関係しているとも言われています。

治療方針

Insomnia 不眠症

夜寝つきが悪い、眠りを維持できない、朝早く目が覚める、眠りが浅く十分眠った感じがしないなどの症状が続き、よく眠れないため日中の眠気、注意力の散漫、疲れや種々の体調不良が起こる状態を指します。
日本においては約5人に1人が、このような不眠の症状で悩んでいるとされています。不眠症は、小児期や青年期にはまれですが、20~30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。また、男性よりも女性に多いと言われています。

不眠症のタイプ

入眠困難 床についてもなかなか(30分~1時間以上)眠りにつけない。
中途覚醒 いったん眠りについても、翌朝起床するまでの間、夜中に何度も目が覚める。
早朝覚醒 希望する時刻、あるいは通常の2時間以上前に目が覚め、その後眠れない。
熟睡障害 眠りが浅く、睡眠時間のわりに熟睡した感じが得られない。

なお、これらの症状は同時に複数現れることがあります。
睡眠障害の原因は人によって様々です。原因によって生活習慣を見直すだけで大丈夫な場合もございます。 お悩みになる前に、先ずはご相談ください。

不眠症Q&A

  • ストレスが多い現代社会ではなかなか質の良い睡眠をとる事が困難になっています。
    日本人の20%が睡眠に対して問題をかかえており、高齢化によってますます増加することが心配されています。
    赤ちゃんは1日16時間眠りますが、若い成人は7時間、65歳以上では約6時間位です。
    翌日の眠気で困らない程度に眠れれば充分です。必ずしも8時間眠らなくても大丈夫です。

  • 特にご高齢の方に多い質問です。夕方20時に眠ってしまい夜中の2時頃目が覚めてしまうのです。
    65歳以上の方は6時間以上眠れれば充分です。またこれ以上はなかなか眠れないようになっています。
    このような場合は床に入る時間を遅くしてみて下さい。

  • 人間の身体には睡眠と覚醒を調節するリズムがあります。これを体内時計といいます。
    朝起きて太陽の光を取り入れると体内時計がリセットされます。
    いつもより早い時間に寝ようとしたり無理に昼寝をしようとするとこのバランスが乱れます。
    朝は決まった時間に起きて一定のリズムをつくる事が大切です。

  • 眠るためにアルコールを使ってはいけません。
    アルコールは寝つきを良くしますが、すぐに覚めてしまいます。
    眠りを浅くする作用があり夜間に目を覚ましてしまったりします。
    また、寝つきの効果も少しずつ弱くなってくるため飲酒量が増えてしまいます。

  • 毎朝決まった時間に起床しましょう。また昼寝は午後3時までの20ー30以内です。
    規則正しい食事や適度な運動も有効です。
    夕食以降のカフェインの摂取や、寝る1時間前の喫煙は控えましょう。
    軽い読書、40℃くらいのぬるめの入浴など心身をリラックスさせます。

不眠の原因は様々です。
良い睡眠は、生活習慣病の予防や改善に効果がある事がわかってきています。
うつ病の予防などこころの健康に重要です。
一人で悩まずに医師に相談してみましょう。